無料化実験について
今日お会いしたあるメジャーな会社は、さいたま市の象徴ともいうべきビルから引っ越すそうだ。建設系である。
今年組まれた予算の影響をあちこちでじわりじわり受け始めているようだ。特に、1.3兆円も予算が減った建設・土木はその分地方予算で増えていない限りは、1兆円強の影響を受けることになる。
他方で、先日から高速道路無料化の実験が始まった。この政策は、世界的に環境が叫ばれている中では、史上最悪の愚策だと私は思っているのだが、これだけ予算が厳しい中、一体何の意味があるのだろうか?先日始まった実験ではそれが問われている。
そもそも「無料化」というのはまやかしで、その分国民が全員で税金負担しているのである。だから、北海道や九州などが多い今回の「無料化」はたとえば全く「無料化」なんてされていない東京や埼玉、千葉の方もその分税金で負担しているのであって、文字どおりの「無料化」ではない。車に全く乗らない人も、乗ることができない人も、負担しているのである。
しかも、単に高速道路収入が減るだけではなく、関連する人件費や維持費なども税金の負担になる。つまり他のことに使えていた予算はその分減るか、税の支出が増えるかになる。財政上の悪影響も極めて大きい。
さらに、これで雇用が増えるだろうか?新聞のアンケートでは、「無料化」よりも「ミッシングリンク(欠けた道路網)」の整備を要望する声の方が大きかったようだ。確かにその方がはるかに将来に残るものがあるし、雇用も生むだろう。たとえば、首都圏に住む者からすれば、大泉から先の外環を中央・東名につなげる工事に使ってもらった方がいい。
ETCもいろいろあるが、雇用と実需を生んでいる。「無料化」によってあの設備や機械は無駄になり、雇用も技術も失われる。電車や飛行機、フェリーなど他の輸送業との不公平は明らかで、そちらの雇用も失われる可能性がある。
物流については、経済に与える重要性から、特別料金を適用したらいい。一般的に安くすればその分渋滞し、むしろ迷惑になる。
個人的に「ありがたい」政策が、国にとっていいとは限らない。政治は大局的な視点で、「雇用」や「経済」を見据えていかなければならない。
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