日本の新たなる再建策の必要性

2012年1月26日 00:23
財務省が25日に発表した2011年の貿易統計速報において、貿易収支(輸入と輸出の差)が2兆4927億円の赤字となった。第2次オイルショック後の1980年以来実に31年ぶりということである。

日本が資源もなく、食料も大幅な輸入超過であるにもかかわらず、この豊かさを保ってきた最大の原因が貿易黒字にあった。結果として、対外投資に回す資金もでき、世界最大の債権国として経常収支(貿易に加えて、サービス、所得、経常移転の4つの収支の総計、要するに全体的なお金の入りと出のどちらが多いか)は貿易赤字でも黒字を保っている。

エコノミスト的にいえば、まだまだ大丈夫という人もいれば、危険な印だという人もいるだろう。しかし、政治家としてはこれは極めて深刻に考えてあらゆる要素を考えていかなくてはいけない話である。つまり、いずれにせよ輸出大国として経済的豊かさを保つというモデルが根本的に成り立たなくなっているということだ。

永田町の経済通として尊敬する林芳正元経済相は、先日GDP(国民総生産)ではなく、GNIをベースにすべきだという提案をされ、そうした意見はすでに経済産業省関係者などでもなされてきたところである。つまり、所得により重きを置いて、将来的には海外投資による所得をもっと増やすという国家モデルを考えていくべきだ、ということだ。こうなれば、貿易収支が赤字でも、経常収支は黒字となって、日本の膨大な公的債務にも大きな影響は生じないかもしれない。

しかし、これでは雇用は維持できなくなる可能性が高い。むろん、すでに高齢化し、生産年齢人口が減っているから問題ないという意見もあるだろうが、定年制を廃し、年齢差別禁止による何歳になってもチャレンジし、働く生きがいを持っていくという新しい超高齢化社会を描いている私としては、あくまで国内での雇用を増やすという目標は大切であると思い続けている。

だからこそ、通商法という貿易に関わるマイナーな法律や条約を専門分野として選び、政治家としてもこの分野で日本を引っ張って世界をリードすることを目標にしてきた。しかし、落選中に貿易収支が赤字に転落し、今後も続くと見込まれているという記事を見ると間に合わなかったようだ。

大きく挽回したいと思うが、民主党政権誕生後の円高等に対する無策と、さらに国内工場を海外に移転させたくなるような雇用等の政策により、空洞化は決定的になってしまった。

どうも、私が思い描いていた日本の再建は修正が迫られそうだ。皆様からも話を聞きながら、精緻に日本の債権を真面目に真剣に考えていきたい。


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